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日満マグ・宇部マテリアルズ

 渡辺祐策(沖ノ山炭鉱)は宇部炭を使用した山口県営火力発電所の比較的安価な電力の用途として、電解工程

において大量の電力を必要とする金属マグネシウムに着目、工場の誘致活動を行います。金属マグネシウムは

1931年に理化学研究所が国内初の工業化に成功していました。この頃、戦闘機の軽量化のために軽量合金の

ジュラルミンの需要が高まりはじめます。ジュラルミンには0.5%金属マグネシウムが添加されるためその増産

も必要に迫られます。当時の国内のジュラルミンメーカーは住友伸銅所(住友金属工業)で、同社はその後超超

ジュラルミン(Zn:5.5%,Mg:2.5%,Cu:1.6%)を開発し零戦の主翼フランジに採用されます。そして、戦前の

金属マグネシウムの主要な製造施設となる日満マグネシウム宇部工場が1935年に建設されますが、その誘致に

奔走した渡辺翁は1934年に工場の稼働を見ることなく亡くなられています。日満マグには当初南満州鉄道の

資本が50%の入りますが、これは満鉄が満州で産出するマグネサイト鉱(Mg2CO3)を原料にした金属マグネ

ウムの生産を試みていたことの一貫であったと想像されますが、日満マグ宇部工場ではマグネサイトは使用さ

ることなく1938年に満鉄は資本を引揚げて社名を理研金属とし理研コンツェルンの一員として戦後まで金属

マグネシウムを生産することになります。同社では苦汁から採取される臭素も製造していたようです。航空機燃

料のオクタン価を高めるために添加される耐爆剤(主成分:四エチル鉛、二臭化エチレン、ヒドラゾ・ベンゾー

ル、スーダン・ブリュ-G)の成分である二臭化エチレン(Br-CH2-CH2-Br)の合成原料である臭素が不足し

いたため増産が迫られていたようです。

 戦後は理研コンツェルンが財閥解体の対象になったこともあり設立当初より資本関係にあった宇部興産

(旧沖ノ山炭鉱)の子会社となり、1997年に子会社の再編により現在の社名に、2013年には完全子会社化さ

れカルシア、マグネシアなど主に鉄鋼産業界向け製品を製造・販売していますが金属マグネシウムの製造は行っ

ていません。親会社の宇部興産の方で1966年から宇部セメント工場内でフェロシリコンによる還元法(ピジョ

ン法)による金属マグネシウムの生産を行っていましたが1994年に撤退しています。

 

〈 沿  革 〉

1933年(S8)10月 南満州鉄道の主導の下、理化学研究所、沖ノ山炭鉱、古河電気工業、三菱重工業、

          住友金属工業が出資し日満マグネシウム株式会社(東京、資本金700万円)を設立

1935年(S10) 宇部市にマグネシウム新工場建設(苦汁法、生産能力400t、1936年1,000t)

1938年(S13)6月 南満州鉄道との資本提携を解消、満鉄の持株は理化学興業に移譲し、社名を理研金属に

1944年(S19)1月 軍需会社に指定

1945年(S20)8月 太平洋戦争終戦

1949年(S24)5月 理研金属・宇部工場、賠償指定工場から除外

1949年(S24)9月 財閥解体によって理研工業が指定持株会社に、理研金属の第2会社としてマグネシア・

         クリンカーなどの製造・販売を行う宇部化学工業株式会社を設立(宇部興産HPではこの

         時を創業としています)

1951年(S26)12月 宇部化学工業が理研金属を合併

1997年(H9)4月  カルシードと合併し、社名を宇部マテリアルズ株式会社に

(関東電化工業六十年史より作成)

現在の宇部マテ第1工場

 

 

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